テレビ朝日の人気ディレクターとして一時代を築いた「ナスD」こと友寄隆英氏が、2024年3月に不正経費受給とパワハラ行為で降格処分を受けました。そして、6月には“左遷”とも言われるアーカイブ運用センターへの異動が発表。今回は、その背景や異動先の実態を深掘りします。
ナスDとは何者だったのか?
アマゾン奥地で大ブレイク
2017年、バラエティ番組『陸海空 地球征服するなんて』で、アマゾンの果汁を顔に塗り“真っ黒”になったことから「ナスD」と呼ばれ人気者に。
異色の行動力とディレクションで話題を呼び、**異例の「冠番組」**まで持つなど、テレ朝でも特別な存在でした。

特別番組「ナスDの大冒険TV 特別編『1人ぼっちの無人島0円生活』」のワンシーン=テレビ朝日提供
パワハラと不正経費受給の実態
不正経費は約517万円
テレ朝の調査によって、ナスDは会社経費を不適切に使用し、合計約517万円を不正受領していたことが明らかになりました。
スタッフへの人格否定発言
さらに、複数のスタッフに対し、人格を否定するような発言を繰り返していたと報道され、社内の問題として重く受け止められました。
「左遷先」とされたアーカイブ運用センターとは?
テレビ朝日の裏方中の裏方
2024年6月、ナスDは「アーカイブ運用センター」への異動が命じられました。ここは、テレ朝が保有する貴重な映像資料(明治時代からの記録)を管理する部署で、番組制作とは一線を画します。
出世コースからの“完全転落”
エグゼクティブディレクターという最高職から、一転して表舞台から姿を消す形に。業界内では「実質的な左遷」「テレビ業界の栄光と転落を象徴するケース」との声も。

妻・森崎友紀の支えと“違和感”の声
ナスDの妻で料理研究家の森崎友紀氏は、Instagramにて「至らない所もありますが家族想いで尊敬できる人」と夫を擁護する投稿をしました。
しかし、パワハラ被害者や関係者の中には、「被害者感情が置き去りにされている」とギャップを感じる声も少なくありません。

『“美人すぎる料理研究家”森崎友紀(44)はなぜテレビから姿を消したのか?「現場に迷惑はかけられない」 「今のほうが断然大変です」』
文春オンライン
テレビ局におけるパワハラと処分のあり方とは?
この一件は、テレビ業界におけるパワハラ体質や処分の甘さにも注目が集まるきっかけとなりました。
エンタメの最前線にいた人物がどのようにして転落したのか、その一連の流れは、テレビ業界だけでなく全業界で共有すべき教訓です。
結論:ナスDの今後と業界への影響は?
ナスDは、現在アーカイブ業務に従事しながら、表舞台への復帰の道は閉ざされつつあります。
かつてのような派手な活躍は期待できないものの、テレビ業界の裏側を支える仕事に静かに移行したとも言えます。
今後、パワハラや経費不正に対する処分と再発防止策がどのように取られるかに、業界内外からの注目が集まります。